市中肺炎の治療


症状 咳 90%、呼吸困難66%,痰66%,胸膜痛50%。非呼吸器症状優位のときも。高齢者は症状少ない。
確定診断はレントゲンでの肺浸潤影

初期治療は定型・非定型両方をカバーするものを
非定型肺炎は20〜40%、鑑別困難なこと多い

入院状況

抗生剤治療

一般的な起因菌

通常病床

第3世代セフェム+(マクロライドまたはドキシサイクリン)
肺炎球菌対応フルオロキノロン
βラクタムーβラクタマーゼ阻害剤+(マクロライドまたはドキシサイクリン)

定型的病原菌:Streptococcus pneumoniae, Haemophilus infuluenzae
非定型的病原菌:Mycoplasma pneumoniae,Legionella sp.,Clamydia pneumoniae

ICU(緑膿菌の可能性なし)

第3世代セフェム+肺炎球菌対応フルオロキノロンまたはマクロライド
βラクタムーβラクタマーゼ阻害剤+肺炎球菌対応フルオロキノロンまたはマクロライド

上記に加え
Staphylococcus aureus,薬剤耐性S. pneumoniae,グラム陰性桿菌

ICU(緑膿菌の可能性あり)

抗緑膿菌βラクタム+アミノグリコシド+肺炎球菌対応フルオロキノロンまたはマクロライド
抗緑膿菌βラクタム+シプロキサシン

上記に加え
P. aeruginosa,他の耐性グラム陰性桿菌

第3世代セフェムーーーセフトリアキソンCRTXロセフィン1~2g/day、セフチゾキシムCZXエポセリン1~2g,8~12hrごと、セフォタキシムCTXセフォタックス1~2g 8~12hrごと
マクロライドーーーアジスロマイシンAZM 500mg/day、エリスロマイシンEM 500mg 6hrごと、クラリスロマイシンCAM 500mg 12hrごと
ドキシサイクリンーーーDOXY ビブラマイシン 100mg 12hrごと
肺炎球菌対応フルオロキノロンーーーレボフロキサシンLVFXクラビット500mg/day、ガチフロキサシンGFLXガチフロ400mg/day、モキシフロキサシンMFLX400mg/day
βラクタムーβラクタマーゼ阻害剤ーーーアンピシリン・スルバクタムSBT/ABPCユナシンS 1.5~3g 6hrごと
抗緑膿菌βラクタムーーーピペラシリン/タゾバクタムTAZ/PIPCタゾシン 3.375g 6hrごと、セフェピムCFPMマキシピーム1~2g 12hrごと

入院適応の決定

Pneumonia Severit Index

市中肺炎患者

50歳以上か?

はい → class II,III,IV,Vのスコア計算へ いいえ↓

以下の合併症があるか?

  • 悪性腫瘍
  • 肝疾患
  • うっ血性心不全
  • 脳血管疾患
  • 腎疾患
はい → class II,III,IV,Vのスコア計算へ いいえ↓

以下の異常所見があるか?

  • 精神状態の異常
  • 呼吸数>30/分
  • 収縮期血圧<90mmHg
  • 体温<35度または≧40度
  • 脈拍≧125/分
はい → class II,III,IV,Vのスコア計算へ いいえ↓

Risk Class I

人口統計学的因子
 年齢
  男性   年齢
  女性   年齢ー10
介護施設入所者	+10
合併症
	悪性新生物	+30
	肝疾患		+20
	うっ血性心不全	+10
	脳血管疾患	+10
	腎疾患		+10

身体所見
	精神状態の変化	+20
	呼吸数≧30/分	+20
	収縮期血圧<90mmHg	+20
	体温<35度または≧40度	+15
	脈拍≧125/分		+10

検査・レントゲン所見
	動脈血pH<7.35		+20
	BUN≧30mg/dl		+20
	Na<130mmol/L		+10
	Glucose≧250mg/dl	+10
	Ht<30%		+10
	PaO2<60mmHgまたはSatO2<90%	+10
	胸水			+10

リスク

クラス

スコア

死亡率

Low

I

アルゴリズムによる

0.1%

Low

II

≦70

0.6%

Low

III

71~90

0.9%

Moderate

IV

91~130

9.3%

High

V

>130

27.0%

Class I,IIは外来治療
Class IIIは1泊入院
Class IV,Vは入院

PSIにかかわらず、低酸素血症・循環動態異常がある場合は入院
化膿性疾患(膿胸、肺膿瘍、心内膜炎、髄膜炎、骨髄炎)も入院
感染性高い病原菌(Staphylococcus aureus, グラム陰性桿菌、嫌気性菌)も入院


退院のめやす

バイタルサインが24時間安定(体温≦37.8度、呼吸数≦24、脈拍≦100、収縮期血圧≧90、酸素飽和度≧90%room airまたはいつものHOTの酸素量で)
経口抗生剤が内服可能
適切な量の水分と栄養の摂取が可能
精神状態が正常(いつもどおり)
その他に入院が必要な活動性のある臨床的・精神社会的問題がない


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